AI契約書チェック フリーランス向け|無料で使える選び方
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2024年11月に「フリーランス新法」が施行され、フリーランスに仕事を発注する側も受ける側も、これまで以上に書面での契約条件の明示を意識するようになりました。とはいえ、個人事業主やフリーランスが契約のたびに弁護士へ相談するのは、費用の面でも時間の面でもハードルが高いのが実情です。
そこで注目されているのが、AIが契約書のリスクを洗い出してくれる「AI契約書チェック(AIリーガルチェック)」サービスです。この記事では、個人・フリーランス・小規模事業者が使える範囲に絞り、対応している契約書の種類・料金・弁護士監修の有無をもとに選び方を整理します。特定のツールを「使ってみた」体験談としてではなく、各社の公式情報を出どころが分かる形で客観的にまとめたものです。料金・仕様は変動が激しいため、契約前に必ず公式で最新情報をご確認ください。
そもそも「フリーランス新法」で何が変わったのか
正式名称は「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」で、2024年11月に施行されました。公表されている内容によると、フリーランスに業務を委託する事業者には主に次のような義務が課されています。
- 取引条件の明示義務:業務内容・報酬額・支払期日などを書面等で明示すること
- 報酬の支払期日のルール:原則60日以内に支払うこと
- 契約解除の予告義務:6か月以上続く契約を打ち切る場合、原則30日前までに予告すること
- ハラスメント防止のための体制整備
発注側だけでなく、フリーランス自身も「もらった契約書に不利な条件が紛れ込んでいないか」を自分で確認する機会が増えています。ここでAI契約書チェックが役立ちます。
AI契約書チェックで見るべき3つの軸
サービスを比較するときは、次の3点を確認すると失敗しにくいです。
- 対応している契約書の種類:秘密保持契約(NDA)専用のものもあれば、業務委託契約など幅広く対応するものもあります。自分が確認したい契約書の種類に対応しているかが最優先です。
- 料金(無料の範囲):「無料」をうたっていても、対象契約書が限定されていたり、件数制限があったりします。継続的に使うつもりなら月額料金も確認しましょう。
- 弁護士監修の有無:AIの判断だけでなく、弁護士が監修したロジックかどうかは信頼性の目安になります。ただしAIチェックはあくまで参考であり、最終判断や重要な契約は弁護士に相談するのが安全という前提は変わりません。
主要3サービスの比較
個人・フリーランスが検討しやすい代表的な3サービスを、公式情報をもとに整理しました(最終確認日:2026-07-08)。
AI契約書チェック | 個人・フリーランス向け
GVA NDAチェック/freeeサイン契約チェック/LeCHECK
対応契約書・料金・弁護士監修で比較
| 対応契約書 | 料金(目安) | 弁護士監修 | |
|---|---|---|---|
| GVA NDAチェック 旧AI-CON | △ NDA(秘密保持契約)専用 | ○ 完全無料 | ○ あり |
| freeeサイン|契約チェック freee社 | ○ NDA・業務委託契約など幅広い | △ 有料(freeeサイン内の機能) | ○ あり |
| LeCHECK 株式会社リセ | ○ 幅広い契約書+ひな型・管理機能 | × 月額40,000円〜(法人向け水準) | ○ あり |
- ※料金・対応範囲は執筆時点の公式情報にもとづきます。無料枠の条件は必ず公式でご確認ください。
- ※AIチェックは参考情報です。重要な契約は弁護士への相談も検討してください。
AIツールナビ
各サービスの特徴
1. GVA NDAチェック(無料でNDAだけ確認したい人向け)
GVA TECH株式会社が提供する「GVA NDAチェック」(旧AI-CON)は、公式サイトによると秘密保持契約書(NDA)に特化したAIチェックサービスで、完全無料で利用できると公表されています。弁護士監修のAIが、条文ごとにリスクを段階的に可視化し、不足項目の指摘や修正例を提示してくれる仕組みです。
良い点:費用ゼロで、NDAのリスクをその場で確認できる。 注意点:対応する契約書の種類がNDAに限定されている。業務委託契約など他の契約書には使えない。
取引先と最初に交わすことが多いNDAだけをサクッと確認したいフリーランスに向いています。
公式サイトで詳細を確認したい方はこちら:GVA NDAチェック公式サイト
2. freeeサイン|契約チェック(幅広い契約書を確認したい人向け)
freee株式会社が提供する電子契約サービス「freeeサイン」の機能のひとつで、公式情報によるとNDAだけでなく**業務委託契約書など幅広い契約書類(PDF・Word)**をアップロードしてチェックできます。弁護士監修のAIがリスクを重要度(高・中・低)で分類し、自社有利・中立・相手有利といった複数パターンの修正案を提示してくれるのが特徴です。
料金はfreeeサインの利用プランに含まれる形で提供されており、無料ではない点に注意してください(利用にはfreeeサインのアカウントが必要)。すでにfreee会計やfreeeサインを使っている個人事業主であれば、契約書チェックまで一括で管理しやすいメリットがあります。
良い点:NDA以外の契約書にも幅広く対応。修正案が複数パターン出る。 注意点:単体の無料サービスではない。freeeサインの契約が前提になる。
公式サイトで詳細を確認したい方はこちら:freeeサイン|契約チェック公式サイト
3. LeCHECK(法務体制を整えたい小規模法人向け)
株式会社リセが提供する「LeCHECK(リチェック)」は、契約書レビューに加えて契約書のひな型・管理機能まで備えた、より本格的なAI法務プラットフォームです。公式サイトによると、日本語契約書のレビューのみであれば月額40,000円から、英文契約書も扱う場合は月額55,000円からと案内されています(無料トライアルあり)。
この価格帯は、専任の法務担当者を置きにくい小規模法人にとっては比較的手頃な水準とされていますが、個人でスポット的に1〜2件の契約書を確認したいだけのフリーランスには割高になりやすい点は正直にお伝えしておきます。「今後も継続的に契約書を扱う」「法務体制そのものを整えたい」という段階になったら検討するのが現実的です。
公式サイトで詳細を確認したい方はこちら:LeCHECK公式サイト
ChatGPT・Claudeで契約書を自己チェックする方法と限界
専用サービスを使わず、普段使っているChatGPTやClaudeに契約書の内容を貼り付けて確認する人も増えています。たとえば「この業務委託契約書の中で、発注者側に一方的に有利な条項があれば指摘してください。特に支払期日・契約解除・秘密保持の条項に注目してください」のように具体的に指示すると、気づきを得やすくなります。
ただし、これはあくまで補助的な使い方です。
- 汎用AIは法律専門のチェックロジックを持たないため、専用サービスや弁護士のチェックほどの網羅性は期待できません。
- 契約書に取引先名・金額・個人情報が含まれる場合、入力内容がAIの学習に使われる設定になっていないかを必ず確認してから貼り付けてください(学習利用をオフにできるプランを選ぶのが安全です)。
- 少しでも金額が大きい契約や、継続的な取引になる契約は、AIの指摘を参考にしつつ最終的には弁護士に相談することをおすすめします。
この情報の扱い方については、AI議事録の情報漏洩が不安な人の選び方でも共通する注意点を詳しく解説しています。
目的別のおすすめ早見
- 取引先と交わすNDA(秘密保持契約)だけを無料で確認したい → GVA NDAチェック
- 業務委託契約書など幅広い契約書を確認したい・freeeサインを使っている → freeeサイン|契約チェック
- 継続的に契約書を扱う・法務体制を整えたい小規模法人 → LeCHECK(無料トライアルから)
- とりあえず気になる条項だけざっくり確認したい → 使い慣れたChatGPT・Claudeに具体的な質問を投げてみる(学習利用の設定に注意)
よくある質問(FAQ)
Q. AI契約書チェックだけで契約しても大丈夫ですか? A. 金額が小さく定型的な契約であれば参考になりますが、AIチェックはあくまで補助です。継続的な取引や金額の大きい契約は、指摘内容を踏まえたうえで弁護士に相談するのが安全です。
Q. 無料のサービスだけで足りますか? A. NDAだけならGVA NDAチェックの無料範囲で足りるケースが多いです。業務委託契約など対象が広がる場合は、無料の範囲を超えることが多いので、事前に対応契約書の種類を確認してください。
Q. フリーランス新法の対象かどうか分からない場合は? A. 発注者が組織(会社など)で、自分が個人で仕事を受けている場合は対象になりやすいとされています。詳細な該当条件は変わる可能性があるため、公的機関(公正取引委員会・厚生労働省など)の最新情報も確認してください。
こんな人におすすめ
- フリーランス新法の施行で、契約書を交わす機会が増えた個人事業主
- 契約のたびに弁護士へ相談する費用を抑えたい人
- 業務自動化ツールとあわせて、契約まわりの事務も効率化したい副業・小規模事業者
まずは無料で使えるGVA NDAチェックでNDAを確認する習慣をつけ、契約の規模が大きくなってきたら有料サービスや弁護士相談を検討する——この順番であれば、費用をかけすぎずにリスクを減らせます。
※料金・無料枠・機能は執筆時点のものです。最新は各公式でご確認ください。
あわせて読みたい
参考にした情報
- GVA NDAチェック 公式サイト(ai-con.lawyer)
- freeeサイン|契約チェック 公式サイト(freee.co.jp)
- LeCHECK 公式サイト(lisse-law.com)
- フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)に関する政府・弁護士事務所の公開情報