プレスリリースをAIで書くツールの選び方|個人事業主の配信の壁
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料金・無料枠・機能は変動が激しいため、各ツールに「最終確認日」を記載しています。申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
新サービスを始めた、店をリニューアルした、本を出した。そういうときに「プレスリリースを出してみようかな」と考える個人事業主やひとり社長は増えています。ところが実際にやろうとすると、書き慣れていない文章の型と、そもそもどこに配信するのかという2つの壁で止まりがちです。
この記事では、プレスリリースの文面をAIで作るときのツールの選び方と、あわせて知っておきたい配信側の現実(料金・審査)を整理します。特定の1本を「これが最強」と押し付けるのではなく、自分の状況で何を選ぶべきか判断できる物差しを持ち帰ってもらうのがねらいです。
なお、筆者はここで紹介するツールをすべて課金して使い比べたわけではありません。料金や機能は公式サイトの公表情報、使用感は公開されているユーザーレビューをもとに整理しています。出どころが分かる形で書きますので、最終判断はご自身の目でお願いします。
プレスリリースは「文面」と「配信」の2工程に分けて考える
いちばん多い勘違いが、AIで文章を作れば発表できると思ってしまうことです。実際には工程が2つに分かれています。
- 文面を作る工程 … タイトル、リード文、本文、企業情報などを書く。ここはAIツールが得意
- 配信する工程 … PR TIMES やバリュープレスなどの配信サービスに登録し、メディアや自社サイトに向けて発表する。ここはお金と審査がかかる
この2つを混ぜて考えると、「無料のAIで書いたのに結局出せなかった」ということが起きます。ツールを選ぶ前に、自分がどちらで詰まっているのかを先に切り分けてください。文章が書けなくて止まっているのか、出し先が決まらなくて止まっているのか。前者ならAIライティングツール、後者なら配信サービスの比較が先です。
先に知っておきたい「配信の壁」
文面作成ツールを選ぶ前に、出口の相場を知っておくと判断がぶれません。主要サービスの公表料金は次のとおりです(各社公式サイト・最終確認日:2026-08-30)。
| サービス | 料金の考え方 | 公表されている金額 |
|---|---|---|
| PR TIMES | 従量課金(1件ごと) | 基本プラン 3万円/1件(税抜)。定額は月間契約8万円/月(税抜)など |
| バリュープレス | 従量課金・定額・無料お試し | エコノミー 1配信30,000円(税抜)、スタンダード 30日ごと35,000円(税抜・配信無制限)、フリー 0円 |
| ドリームニュース | 定額(期間内は配信無制限) | 30日間プラン/年間360日間プラン(料金は税別と明記。金額は公式ページの表を参照) |
ここで見落としやすいのが審査です。PR TIMES の料金ページには「企業審査(約1営業日)」があり、「審査の結果によっては通らないことがあります」「情報不足やコーポレートサイトがない場合には、追加の情報提供や確認をお願い」する旨が明記されています(最終確認日:2026-08-30)。つまり、サイトも実体もこれから、という状態でいきなり配信するのは難しいということです。
一方でバリュープレスには「フリー(お試し)」プランがあり、公式ページには「無料でvaluepressへの掲載とメディア20媒体へプレスリリースを配信できるお試しプラン」と書かれています。ただし「各種機能(ファイル添付、効果測定など)に制限があります」とも明記されているので、まず流れを体験するためのものと考えるのが妥当です(最終確認日:2026-08-30)。
個人事業主が使えるかどうかについては、各社の公式ページに明確な可否の記載を見つけられませんでした(2026-08-30時点で確認した範囲)。法人格の有無で扱いが変わる可能性があるため、申し込み前にサポート窓口へ直接確認することをおすすめします。ここは推測で書けない部分です。
文面を作るAIツールの選び方(5つの軸)
ここからが本題です。プレスリリースの文面作成にAIを使うとき、見るべきポイントを5つに絞ります。
1. テンプレートの有無(ゼロから書かせない)
汎用のチャットAIに「プレスリリースを書いて」と丸投げすると、それらしいけれど中身がない文章が返ってきがちです。プレスリリースには「タイトル → リード文 → 本文 → 会社情報」という決まった型があり、リード文だけで概要が分かるように日時・価格・数量などの数字を入れるのが基本とされています(@Press・PR TIMES MAGAZINE などの書き方ガイドの共通見解・最終確認日:2026-08-30)。
用途別テンプレートを持つツールは、この型に沿った質問に答えていく形式なので、書き慣れていない人ほど差が出ます。逆に、型を自分で把握していてプロンプトを書ける人は、汎用チャットAIで十分なことも多いです。
2. 日本語の自然さと、修正のしやすさ
生成された文章をそのまま出すことはまずありません。**何回作り直せるか(生成回数の上限)**と、部分的に直せるかは使い勝手を大きく左右します。クレジット制のツールは1回の生成でクレジットを消費するため、無料枠の数字だけを見て「毎日使える」と思い込まないよう注意してください。
3. 事実チェックをどう組み込むか(最重要)
プレスリリースは企業名義の公式発表です。ここに誤情報が混ざると、訂正しても「確認体制が甘い」という印象が残ります。生成AIは、もっともらしい嘘(ハルシネーション)を混ぜることがあるため、公開前のファクトチェックを必ず人がやる前提で運用してください。
特に危ないのは次の3点です。
- 数字(価格・開始日・実績・人数)… AIが勝手に「業界初」「導入社数◯◯社」といった数字を作ることがある
- 確定していない予定を確定事項のように書いてしまう
- 最上級・断定表現(「日本初」「No.1」など)… 根拠なしに書くと景品表示法上の問題になり得る
配信サービス各社の書き方ガイドでも、根拠のない誇大表現は敬遠される・根拠の明記が重要とされています(@Press「プレスリリース作成時の注意点」等・最終確認日:2026-08-30)。AIが出した最上級表現は、原則すべて削るくらいでちょうどいいと考えてください。
4. 情報の取り扱い(未発表情報を入れる前に)
プレスリリースの原稿には、発表前の価格・日程・提携先といった未公開情報が入ります。無料プランのAIサービスは、入力内容が学習に使われる設定になっている場合があるため、規約と設定を確認してから使ってください。機密性が高い部分は伏字にして、公開してよい骨格だけAIに渡す運用が安全です。
5. 料金の入り口(無料枠でどこまで試せるか)
月1〜2回しか出さないなら、月額を払い続けるより無料枠や単発利用のほうが合理的です。逆に、SNS投稿文やブログ記事も同じツールで作るなら定額のほうが得になります。プレスリリース単体で考えず、文章仕事の総量で判断するのがコツです。
主なツールの立ち位置(最終確認日:2026-08-30)
プレスリリース | 文面づくり
AIライティングツールと汎用チャットAIの違い
どれも文章は作れます。差が出るのは「型」と「公開前チェック」です
| 型(テンプレ) | 無料で試す | 公開前の校正 | |
|---|---|---|---|
| Catchy 用途別テンプレ型 | ○ 用途別ツールから選ぶ形式 | △ 無料は月10クレジット | △ 校正は別途必要 |
| 文賢 校正・推敲に特化 | × 文章の生成は目的外 | ○ 14日間の無料トライアル | ○ 校正13項目・推敲22項目 |
| 汎用チャットAI ChatGPT・Claude 等 | △ 型は自分で指示する必要あり | ○ 無料プランあり | △ 指示次第でばらつく |
- ※料金・無料枠は各公式サイトの公表値(最終確認日:2026-08-30)。変更される場合があります
- ※どのツールを使っても、事実確認と最終判断は人が行う必要があります
AIツールナビ
Catchy(キャッチー)
国内のAIライティングツールで、用途ごとの生成ツールから選んで入力していく形式です。公式LPには「100種類以上の生成ツール」と記載があり、キャッチコピー(広告用)、記事作成(SEO対応)、おまかせ文章、YouTubeの企画、会社名などが例として挙げられています(公式LP・最終確認日:2026-08-30)。第三者メディアでは、プレスリリース向けのテンプレートも含まれると紹介されています。実際に自分の用途のテンプレートがあるかは、登録後に一覧を確認するのが確実です。
料金は、無料プランが月10クレジット、Starter が月額3,000円〜(クレジット追加のオプションあり)、Pro が月額9,800円、Enterprise が問い合わせ、と公表されています(公式LP・最終確認日:2026-08-30)。無料の10クレジットは「毎日使える量」ではありません。テンプレートによって消費クレジットが異なるため、まず無料枠で自分の文章がどれくらい作れるかを測るのが現実的な始め方です。
注意点も書いておくと、テンプレート形式は型に沿った文章を早く出すのが得意な反面、独自の言い回しや細かいニュアンスの調整は自分の手が必要になります。「下書きを一気に用意する道具」と考えるのが実態に近いはずです。
文賢(ブンケン)
こちらは書くツールではなく、書いたあとに整えるツールです。公式ストアの記載では、ルール校正13項目・ルール推敲22項目に対応し、「誤字脱字」「不自然な表現」「表記揺れ」「稚拙な表現」「読みやすさ」「トラブル表現」などをチェックできるとされています。料金はパーソナルが1年更新で月1,650円(税込)、1か月更新で月1,980円(税込)、ビジネスチームが1ユーザーあたり1年更新で月2,750円(税込)。14日間の無料トライアルの記載もあります(公式ストア・最終確認日:2026-08-30)。
プレスリリース用途で相性がいいのは、「トラブル表現」のチェックがあることです。AIが出した誇大表現を人の目だけで拾うのは意外と難しいので、機械的に洗い出す工程を1つ挟めるのは実務的な価値があります。また、個人情報や機密情報を隠した状態でAIに文章を送るAIマスキング機能の記載もあり、未発表情報を扱う場面と考え方が合っています。
一方で、文章そのものを生成する用途には向きません。月1回しか文章を書かない人には割高になるので、記事やメルマガも継続的に書く人向けです。
汎用チャットAI(ChatGPT・Claude・Gemini など)
無料プランがあり、追加費用なしで始められるのが最大の利点です。ただし前述のとおり、プレスリリースの型を自分で指示できるかどうかで品質が大きく変わります。「6W2Hを埋めて、リード文だけで概要が分かるように」「最上級表現は使わないで」といった条件を毎回渡せる人なら、これで十分なケースも多いです。
なお、これらの海外サービスは国内のアフィリエイト案件が存在しないため、本サイトでは収益リンクを置けません。それでも読者にとって必要な選択肢なので、比較対象として書いています。
目的別のおすすめの考え方(早見)
- とにかく型が分からない/白紙で止まる … テンプレート型のAIライティングツール(Catchy など)で下書きを作り、自分の事実で上書きする
- 文章は書けるが、誤字や言い過ぎが不安 … 生成は汎用チャットAI、公開前チェックに文賢を足す
- 年に1〜2回しか出さない … 無料プラン+配信サービスの無料お試しから始め、有料契約はしない
- プレスリリース以外も書く量が多い … 生成側か校正側のどちらかを定額で押さえると元が取れやすい
失敗しないための手順(公開前チェックリスト)
- 事実を先に箇条書きで用意する(日付・価格・場所・数量・問い合わせ先)。AIに考えさせない
- AIに型に沿った下書きを作らせる
- AIが足した数字・固有名詞・最上級表現をすべて洗い出す。根拠のないものは削除
- 未確定の予定が確定事項のように書かれていないか確認
- 校正ツールまたは第三者の目で、誤字・トラブル表現をチェック
- 配信サービスの審査要件(サイトの有無・会社情報など)を満たしているか確認してから申し込む
3番だけは絶対に省かないでください。AIが書いた文章のうち、いちばんそれらしく、いちばん危ないのが数字と最上級表現です。
よくある質問(FAQ)
Q. AIで書いたプレスリリースだとメディアに嫌われませんか? A. 公開情報の範囲では、AI利用そのものを禁止している配信サービスの記載は確認できませんでした。ただし各社の書き方ガイドは一貫して「事実の正確さ」と「根拠」を重視しています。読まれない原因はAIかどうかではなく、中身に news がないことである場合が多いです。
Q. 無料でプレスリリースを配信できますか? A. バリュープレスには無料の「フリー」プランがあり、20媒体への配信ができると公式に記載されています(機能制限あり・最終確認日:2026-08-30)。ただし有料プランとは規模がまったく違う位置づけとされているため、まず流れを体験する用と考えてください。
Q. 個人事業主でも配信サービスを使えますか? A. 今回確認した範囲では、各社の公式ページに明確な可否の記載を見つけられませんでした。PR TIMES は企業審査があり、コーポレートサイトがない場合に追加確認が入ると明記されています。申し込み前にサポート窓口へ直接確認するのが確実です。
Q. AIツールに未発表の情報を入れても大丈夫ですか? A. サービスと契約プランによって入力データの扱いが異なります。学習利用の設定や規約を確認し、不安なら機密部分を伏字にして骨格だけ渡してください。文賢のように、AIに送る前に情報を隠すマスキング機能を備えるツールもあります(公式ストア・最終確認日:2026-08-30)。
こんな人におすすめ
- 新サービスや新店舗の発表を、自分ひとりで形にしたい個人事業主
- 広報担当がいない小さな会社で、リリース作成が兼務になっている人
- 過去に書こうとして、型と配信料金の両方で止まった経験がある人
逆に、発表する中身がまだ固まっていない段階では、ツールを比較しても前に進みません。先に「誰に何が新しいのか」を1行で言えるようにするほうが効果的です。
まとめ
プレスリリースをAIで作るときは、文面(AIが得意)と配信(お金と審査が必要)を分けて考えるのが出発点です。文面ツールは「型があるか」「無料枠でどこまで試せるか」「公開前チェックをどう組み込むか」の3点で選び、AIが出した数字と最上級表現は必ず人が潰す。この運用ができていれば、ツールはどれを選んでも大きく外しません。
※料金・無料枠・機能は執筆時点のものです。最新は各公式でご確認ください。
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参考にした情報
- PR TIMES「料金プラン」(従量課金3万円/件・企業審査の記載)https://prtimes.jp/price/
- valuepress「料金プラン」(エコノミー/スタンダード/フリーの内容)https://www.value-press.com/pricelist
- Catchy 公式LP(料金プランと生成ツールの種類)https://lp.ai-copywriter.jp/
- ウェブライダー公式ストア「文賢」(料金・校正推敲の項目数・無料トライアル)https://rider-store.jp/bun-ken/