動画の自動字幕ツールの選び方|SRT書き出しは無料でどこまで
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動画に字幕を入れたくてAIツールを探すと、「自動字幕 無料」という言葉があふれています。ところが実際に使ってみると、字幕を作るところまでは無料なのに、SRTファイルとして書き出す(ダウンロードする)ときだけ有料プランを求められる——という場面によく出くわします。
この記事では、動画の自動字幕ツールを「無料でどこまでできるか」という現実的な線引きから選ぶ方法を整理します。実際に課金して全ツールを使い比べたわけではないので、料金や無料枠は各社が公表している情報と解説記事をもとに、出どころがわかる形で書いています。仕様の変動が激しい分野なので、最終的には必ず公式のプラン表をご確認ください。
そもそも「字幕」には2つの形がある
最初にここを外すと、ツール選びが丸ごとずれます。字幕には大きく2種類あります。
- 焼き付け字幕(ハードサブ):動画の映像そのものに文字を描き込む方式。書き出したMP4を見れば誰の環境でも同じように文字が出ます。ショート動画やSNS向けのテロップはこちら。
- 字幕ファイル(ソフトサブ):SRT・VTTといった「何秒に何を表示するか」を書いたテキストファイル。動画とは別ファイルで、YouTubeにアップロードしたり、動画編集ソフトに読み込ませたりして使います。
あなたに必要なのがどちらかで、選ぶべきツールが変わります。 SNSに縦型動画を出すだけなら焼き付けで足りますが、YouTubeで検索に拾われたい、翻訳字幕も足したい、編集ソフトで見た目を作り込みたい、という場合は字幕ファイル(SRT)の書き出しが要ります。
そして冒頭に書いたとおり、無料プランで制限がかかりやすいのは、後者のSRT書き出しのほうです。ここが「無料と聞いたのに」の正体です。
選び方の6つの基準
1. SRT書き出しが無料の範囲に入っているか
もっとも見落とされやすい条件です。たとえばVEED.IOは、公式サイトで動画への字幕追加は誰でも無料でできる一方、SRTファイルとしてダウンロードするにはProプランの契約が必要と案内しています(最終確認日:2026-07-25)。同じように「編集画面では字幕が見えているのに、持ち出そうとすると課金」という設計のツールは珍しくありません。
無料で試す前に、ヘルプや料金表で「エクスポート」「ダウンロード」「SRT」の3語を探してください。ここが無料枠に入っていないと、作業が終わってから詰みます。
2. 無料枠が「時間」なのか「回数」なのか
無料枠の数え方はツールによって違い、これが使い勝手を大きく左右します。
- 時間で数えるタイプ:月あたり何分まで音声を解析できる、という形式。長尺を1本作ると一気に減ります。
- 回数で数えるタイプ:月あたり何回まで自動字幕を実行できる、という形式。短い動画を大量に作る人には厳しくなります。
たとえばVrewは解説記事で、無料プランに音声分析が月120分程度、AI音声合成が月1万字程度といった上限があると紹介されています。CapCutについても、無料ユーザーの自動キャプションが月あたりの実行回数で制限されているという報告が複数あります(いずれも最終確認日:2026-07-25。仕様変更が多い領域なので公式のプラン表で要確認)。
自分の作り方が「長尺1本」型か「短尺を量産」型かを先に決めてから、数え方の合うツールを選ぶのがコツです。
3. 日本語の認識精度と、直しやすさ
自動字幕は必ず誤変換します。100%正しい前提で選ぶのではなく、間違いを直す手間が小さいかで選ぶほうが現実的です。チェックしたいのは次の点です。
- 音声を聞き返しながら該当箇所だけ修正できる画面になっているか
- 単語登録(固有名詞や専門用語の辞書)ができるか
- 修正した内容がそのままSRTに反映されるか
固有名詞の誤変換を減らす具体的なやり方は、文字起こしの精度を上げる方法にまとめています。録音環境の工夫だけでも修正量はかなり変わります。
4. 1行の文字数・改行の調整ができるか
見落とされがちですが、視聴のしやすさに直結します。自動生成された字幕は句読点や改行の位置が不自然になりやすく、スマホの縦画面だと1行が長すぎて読みづらくなります。1行あたりの最大文字数を指定できる、改行位置を手で直せる、といった調整機能があるかを確認しておくと、あとの手戻りが減ります。
5. アップロードした音声・動画の扱い
社内会議の録画や、まだ公開していない企画の動画を扱うなら、ここは料金より優先度が高い項目です。
- アップロードしたデータがAIの学習に使われない設定があるか
- 保存期間と削除方法が明記されているか
- 無料プランでもその条件が同じか(無料だけ扱いが違うサービスもあります)
外部に出したくない素材なら、そもそもクラウドに上げない選択も含めて考えてください。この論点はAI議事録の情報漏洩が不安な人の選び方で詳しく扱っています。
6. 商用利用と、出力物の権利
YouTubeの収益化動画や、クライアント案件に使うなら、利用規約で商用利用が認められているかを確認します。「無料プランは個人利用のみ」「無料プランは透かしが入る」といった条件がつくサービスがあるため、「無料で使えた=仕事に使える」ではない点に注意してください。
主要ツールの立ち位置を整理する
動画の自動字幕 | 無料でどこまで
タイプ別・字幕ツールの得意不得意
最終確認日:2026-07-25。無料枠の条件は変わりやすいので公式のプラン表で確認してください
| 無料でのSRT書き出し | 日本語の自動字幕 | 動画に焼き付け | |
|---|---|---|---|
| YouTubeの字幕機能 自分のチャンネルの動画向け | ○ 字幕エディタから取得できる | ○ 自動字幕に対応 | × 編集ソフトではない |
| Vrew 字幕・テロップ特化の編集ソフト | ○ 無料枠の範囲で書き出せる | ○ 自動字幕に対応 | ○ テロップ編集まで完結 |
| Notta 文字起こし専用サービス | ○ SRT形式の出力に対応 | ○ 日本語対応をうたう | × 動画編集機能はない |
| CapCut SNS動画向けの編集アプリ | △ 版とプランで条件が異なる報告 | ○ 自動キャプションに対応 | ○ テロップ装飾が豊富 |
- ※各社の公表情報と解説記事をもとにした整理で、実際に全ツールを課金して比較したものではありません。
- ※無料枠・エクスポート条件は変更されることがあります。契約前に必ず公式サイトでご確認ください。
AIツールナビ
自分の動画をYouTubeに出すだけなら、まず標準機能
YouTube Studioには自動字幕の機能があり、生成された字幕を字幕エディタで修正できると案内されています。自分のチャンネルの動画に字幕をつけたいだけなら、追加のツールを入れる前にここを試すのが遠回りに見えて最短です。費用がかからず、修正結果もそのままYouTube側に反映されます。
弱点は、あくまでYouTube上の作業だという点です。他のSNSにも同じ動画を出したい、テロップの見た目を作り込みたい、という段階になると外部ツールが必要になります。
テロップまで一気に作りたいならVrewやCapCut系
Vrewは自動字幕を軸にした編集ソフトで、SRT・SBVといった形式での書き出しと、動画への焼き付けの両方に対応していると案内されています。無音カットなどの機能もあり、「字幕づくりが作業の中心」という人には合いやすい構成です。
CapCutはSNS向けの装飾が豊富な一方、自動キャプションの無料回数やSRTダウンロードの条件が版(スマホ/PC/オンライン)によって違うという報告が見られます。「以前は無料でできた」という古い記事を根拠にしないことが、この手のツールでは特に大事です。
文字起こしの質を重視するなら専用サービス
会議やインタビューの録画に字幕をつけるように、そもそも話し言葉が長く複雑な素材では、動画編集ソフトの付属機能より文字起こし専用サービスのほうが直しやすいことがあります。話者の切り替わりが多い素材なら、なおさらです。
日本語対応の文字起こしサービスとして知られるNottaは、公表情報によると無料プランがあり、書き出し形式にSRTを含むテキスト形式が用意されています(最終確認日:2026-07-25)。まず自分の音声で認識精度を確かめてから、有料に上げるか決めたい人には、無料枠で試せるサービスから入るのが安全です。
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料金プランの選び方そのもので迷っている場合は、AI文字起こしの料金プランの選び方もあわせてどうぞ。従量課金と定額のどちらが損をしにくいかを整理しています。
失敗しやすい落とし穴
その1:書き出し直前に課金を求められる。 前述のとおり、無料の線引きは「作れるか」ではなく「持ち出せるか」に置かれていることが多いです。長尺の修正を全部終えてから気づくと精神的なダメージが大きいので、短い動画で一度だけ、最後の書き出しまで通しで試すのを強くおすすめします。無料で試すなら、字幕書き出しに対応するとされるVrew(公式サイト)のようなツールで通し確認をしておくと安心です。
その2:無料プランの透かしに気づかない。 焼き付けタイプのツールでは、無料プランだと動画にサービス名のロゴが入る場合があります。編集画面では見えず、書き出したファイルで初めて見えることもあります。
その3:SRTの文字コード。 書き出したSRTを別のソフトに読ませたら日本語が化けた、というのはよくあるつまずきです。UTF-8で保存されているかを確認し、化けたら文字コードを指定して保存し直すと直ることがあります。
その4:自動翻訳した字幕をそのまま出す。 多言語字幕は便利ですが、機械翻訳をノーチェックで公開すると意味が反転していることがあります。公開前に、少なくとも冒頭と結論部分だけは人の目で確認してください。
よくある質問
Q. 完全無料で、SRT書き出しまでできるツールはありますか。 A. 条件つきであります。自分のYouTube動画であれば、YouTubeの字幕機能で自動生成と修正、字幕データの取得までを追加費用なしで行えると案内されています。一方、外部ツールは無料枠の上限(月あたりの分数や回数)に収まる範囲でなら無料、という形が一般的です。「無条件に無制限で無料」というツールは基本的に無いと考えたほうが安全です。
Q. 精度はどのくらい期待できますか。 A. 素材の音質に大きく左右されます。ノイズが少なく、はっきり発話された音声ほど精度が上がるという点は、各社の案内でも共通して触れられています。逆に、BGMが大きい、複数人が同時に話す、といった素材では手直しが増えます。数字で「何%」と断定できる性質のものではないため、自分の音声で試すのが唯一確実な確認方法です。
Q. 字幕をつけると本当に見てもらえますか。 A. 音を出せない環境で視聴する人に届く、という効果は期待できます。ただし「字幕をつければ伸びる」と断定できる根拠はありません。内容が伝わりやすくなる手段のひとつ、という位置づけで考えてください。
Q. 会社の会議録画に使っても大丈夫ですか。 A. 社内規定と、サービス側のデータの扱いの両方を確認してからにしてください。参加者の同意なく録音・録画したものを外部サービスに上げるのは、規定に触れる可能性があります。
こんな人におすすめ
- 自分のYouTube動画に字幕をつけたいだけ:まずYouTubeの標準の字幕機能。追加費用なしで完結します。
- ショート動画のテロップを量産したい:Vrewなど字幕特化の編集ソフト。無料枠の数え方(分か回数か)を自分の作り方に合わせて選びます。
- 会議・インタビューなど話し言葉が長い素材:文字起こし専用サービスで精度を確かめてから、字幕ファイルとして書き出す流れが手戻りが少ないです。
- クライアント案件・収益化動画で使う:無料プランの透かしと商用利用の可否を、契約前に必ず規約で確認してください。
まとめ
動画の自動字幕ツールは、「字幕を作れるか」ではなく**「作った字幕を、無料の範囲で持ち出せるか」**で選ぶと失敗が減ります。あわせて、無料枠の数え方(分/回数)、日本語の直しやすさ、素材の扱い、商用利用の可否を確認しておけば、後から課金を迫られて作業が止まる事態は避けられます。
まずは短い動画1本で、書き出しまでを通しで試してみてください。自分の声・自分の素材での精度は、実際にやってみないと分かりません。無料枠のあるサービスから始めるのが、いちばん安全な確かめ方です。
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※料金・無料枠・機能は執筆時点のものです。最新は各公式でご確認ください。
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参考にした情報
- VEED.IO 自動字幕生成ツール(公式): https://www.veed.io/ja-JP/tools/auto-subtitle-generator-online
- Vrew 公式サイト: https://vrew.ai/ja/
- Notta 公式サイト: https://www.notta.ai/